2020.04
07
自宅でお酒のことを学ぼう!日本酒・お酒の書籍紹介 -「日本酒の基本」編
新型コロナウイルスの影響により「外出自粛」が続く昨今。自宅で美味しいお酒を飲み、お料理をいただくことはできますが、飲食店さんなどの詳しい人からお酒のことを教わることは、なかなかできなくなってしまっています。
そこで自宅でもお酒のことが学べるように、日本酒や他のお酒に関係した書評企画を始めます。初回となる今回は「日本酒の基本」について、お酒を飲みながらでも易しく学べる書籍を3冊ご紹介します!
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漫画、講義形式でとにかく分かりやすい!『白熱日本酒教室』
こちらの『白熱日本酒教室』(星海社)は 新書版 と コミックス版 があります。新書版にも一部、漫画が掲載されており、日本酒のラベルから味わいを想像する方法や、日本酒の造り方の概要、美味しい日本酒と出会う方法などについて、 講義形式でたのしく分かりやすく学ぶことができます。
お酒の好みは人によって異なるものです。この書籍では、さまざまな好みの人が知識ゼロの状態から好きなお酒に出会い、より美味しく味わうための方法がまとまっています。入門者が偏りなく 日本酒を楽しめるようになるためにうってつけの書籍であるとともに、日本酒を広めたい人にとっても、分かりやすい説明の仕方を学ぶ教材として価値があるのではないでしょうか。
著者の杉村啓さんは日本醸造協会でのセミナー実施や、自由大学 「入門日本酒学」の講義をされていた(現在は京都へ移住されたため休講中)ほか、各種メディアで日本酒関連の記事を執筆されており、「詳しいのに分かりやすい」説明には定評があります。
(余談ですが、この記事の筆者も自由大学「入門日本酒学」の卒業生です。)
※コミックス版はWeb上で読むこともできます。
美味しい日本酒を選ぶ「新常識」!『もっと好きになる 日本酒選びの教科書』
『白熱日本酒教室』で日本酒の基礎知識を身に付けたら、自分で美味しい日本酒を選ぶための「新常識」を身に付けてみましょう。
『もっと好きになる 日本酒選びの教科書』(ナツメ社)は冒頭で「これまでの常識」とは異なる「新常識」を紹介。そこからさらに自分の好みを知って美味しい日本酒を選ぶ方法、そしてお酒をさらに美味しくいただく方法を教えてくれます。
ビール、ワイン、ウイスキー、焼酎など「日本酒以外にどんなお酒をよく飲むか?」から好みの日本酒を判定する「日本酒診断」や、料理と合わせるためのシンプルなセオリー は目からウロコ!すでに日本酒を自分で楽しんでいる人にとっても新たな発見が多い充実した内容でありながら、ほぼ全編を通してフルカラーでイラストも多いので、かんたんに読み進めることができます。
「一度は飲むべき日本酒30」というコーナーもあるので、とにかく詳しい人にオススメを聞いてそれを飲んでみたい!という人もその部分を参考にして楽しむことができるでしょう。
監修は東京・四谷の「幻」と呼ばれる日本酒バー「animism bar 鎮守の森」の店主である竹口敏樹さん。お店では膨大なストックの日本酒から、料理だけでなくその日の気候や飲み手にあわせてベストな日本酒を提供してくれます。
「唎酒師」の知識を体系的に学ぶ!『日本酒の基(MOTOI)』
分かりやすい書籍で日本酒に親しんだ後、もっと真剣に日本酒について学びたい!と思ったら。「唎酒師」の資格取得用テキストである『日本酒の基(MOTOI)』(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会)を手に取ってみると良いでしょう。
「唎酒師」の資格を取るには50,000円以上の講座受講に25,000円の認定料、19,000円の入会金に、15,900円の年会費・・・と10万円以上の費用がかかりますが、このテキストだけなら3,300円+送料で購入することができます。
(唎酒師の資格を取るための講義/試験にはテイスティングも含まれているので、もちろんこの書籍を読むだけで唎酒師に必要な知識がすべて身に付くというわけではありません。)
日本酒の酒米や酵母の種類と特徴、原料処理から出荷にいたるまでの製造工程だけでなく、歴史や提供方法などに至るまで、 日本酒について「プロとして」知っておくべき知識を体系的に学ぶことができます。
上記の内容が漏れなく適切なボリュームでまとめられているので、 すでに資格を取得した人、提供の現場で活躍しており今さら資格を取らなくても…と思っている人でも、この本が手元にあると「辞書」的に使うことができそう です。
『日本酒の基(MOTOI)』(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会)
まとめ
日本酒を楽しむのに知識は不要ですが、「知れば知るほど楽しいし、美味しい!」と言う人が多いのもまた事実です。家にいる時間が増えることをきっかけに、まずはこの記事で紹介した書籍から読み始めてみると、日本酒の新たな魅力に気付けるようになるかもしれません。
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