2022.06
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「WSET SAKE」とは? - 特徴やメリット、取得方法、試験内容を解説。世界で通用する国際的な日本酒資格
2014年にロンドンで始まったWSET SAKEは、世界最大のワイン教育機関が提供する「世界標準知識」として日本酒を学べる国際的な講座・資格です。2017年5月からは日本でも開講されています。
この記事では、WSET SAKEのレベル別の概要と、受講受験資格や受講受験料など、WSET SAKEの資格取得までの流れについて解説します。
WSET SAKEとは
「WSET SAKE」とは、ロンドンに本部を置く、世界最大のワイン教育機関「WSET(Wine & Spirit Education Trust)」が運営する資格の一つです。WSETの教育組織は、現在、世界70か国・19言語で運営されており、世界中で何万人もの人が認定試験を受験しています。
WSETの認定資格には、ワインと日本酒、蒸留酒に関するものがそれぞれ存在します。そのうち日本酒の「WSET SAKE」講座は、2014年にロンドン本部で開始され、日本では2017年5月に、キャプラン ワインアカデミーにおいて、初めて開講されました。現在、WSETの日本認定校としては3校が存在しますが、WSET SAKEの講座は、キャプラン ワインアカデミーのみで開かれています。
WSET SAKEのレベルは2段階
WSET SAKEは「WSET SAKE Level1」と「WSET SAKE Level3」の2段階に分かれています。「WSET SAKE Level1」は、これから日本酒に関わる仕事を始める方や、日本酒に興味のある一般の方など、おもに初心者を対象とした資格です。視覚・嗅覚・味覚を通じた、 日本酒のスタイル・タイプ(製法や味わいなど)や、風味と香りに影響を与える要素について問われます。
「WSET SAKE Level3」は、すでに十分な日本酒の知識、テイスティング能力を持っている方を対象とした資格です。主要成分と生産技術の違いによって変わる、日本酒のスタイルや品質評価について、なぜその結論に至るのかを論理的に問われます。
出典:WSET SAKE講座 | キャプラン ワインアカデミー
WSET SAKEの資格取得までの流れ
WSET SAKEの資格を取得するための方法について紹介します。実際に申し込みをされる際には、キャプラン ワインアカデミーの公式サイトで、最新の情報を必ず確認してください。
(1)受講・受験資格
満20歳以上であれば、受講・受験が可能です。
(2)申込方法と費用
受験するためには、それぞれのレベルに応じて、キャプラン ワインアカデミーのホームページから講座を1つ選択し、受講する必要があります。認定試験料を含めた、受講にかかる費用は以下の表のとおりです。(価格は消費税込み)
レベル | 言語 | 受講料 |
---|---|---|
WSET SAKE Level1 | 日本語/英語 | 31,900円 |
WSET SAKE Level3 | 英語 | 77,220円 |
なお、初めて受講される方は、受講の申し込みと同時に、キャプラン ワインアカデミーへの入会金(税込5,500円)が必要となります。
(3)講座日程と試験の出題形式
講座の日程と、試験の出題形式は以下のとおりです。
<WSET SAKE Level1>
・講座:7時間/全1回(7時間のうち1時間が認定試験)
・言語:日本語または英語
・試験の出題形式:4択マークシート式30問
<WSET SAKE Level3>
・講座:約2時間/6か月間にわたる全9回(全9回のうち9回目が認定試験)
・言語:英語のみ
・出題形式:4択マークシート式50問/記述式3問/ブラインドテイスティング2種類
いずれも、東京もしくは大阪の教室での開催となります。
試験ではLevel1, Level3ともに日本酒の原料や製法などに関する知識が問われます。Level1では概要レベルの知識が身に付いていること、Level3では学んだ知識を詳細に説明できることが求められます。
さらに、Level3では2種類の日本酒をブラインドテイスティングし、外観・香り・味わいの特徴とともに、どのようなスタイル・タイプなのかを回答します。
WSETの公式サイトには、それぞれの講座・試験の仕様がまとめられているドキュメント(英語)がありますので、詳しい内容はそちらでも確認できます。
参考
WSET Level1 Award in SAKE Specification
WSET Level3 Award in SAKE Specification
(4)合格率(合格のための正答率)
合格率に関する情報は公表されていません。ただし、WSET SAKE Level1は70%以上の正答率で、WSET SAKE Level3は55%以上の正答率で、合格となります。
とくにWSET SAKE Level3は、英語での講座・試験となるため、言語面のハードルもあることを覚えておきましょう。
まとめ
WSET SAKEの講座では、日本酒を体系的かつ理論的に理解し、伝える力を身に付けられます。日本酒に興味があるという方も、さらに専門的に知識を深めたいという方も、自分のレベルに合わせて受講・受験が可能です。
国際的にも認められているWSET SAKEを取得し、日本のみならず世界へ向けて、日本酒の魅力を伝える力を磨いてみてはいかがでしょうか。
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