2023.04
12
日本酒ファンおすすめ!気軽に見学・観光できる酒蔵まとめ - 中国(鳥取、島根、岡山、広島、山口)編
歴史ある建物の見学や、杜氏さんのこだわりに関する説明、その場所でしか飲めないお酒の試飲など、酒蔵見学はお酒好きにとっても、そうでない人にとっても魅力的な体験ができるアクティビティです。日本には1,000以上の酒蔵がありますが、その全てが見学を受け付けているわけではありません。旅行先や地元で「酒蔵を見学してみたい!」と思っても、どこが見学できるのか分からなかったり、予約の仕方や、どこまで見学させてもらえるのか分からない……ということもよくあります。
そこでSAKE Streetでは全国で「見学・観光に力を入れている酒蔵」の情報を日本酒ファンから募ったほか、日本酒好きで構成される編集部でも調査を行ない、まとめてみました。 調査・募集にあたっては、次の条件を設定しており、見学がしやすく内容が充実している酒蔵だけをピックアップしています!
- 日本酒を造っている酒蔵であること
- 見学や観光を歓迎していること
- (できれば)説明や資料等、コンテンツが充実していること
- (できれば)予約がオンライン等で簡単、または不要であること
この記事では、今回の調査でピックアップした酒蔵のうち、中国(鳥取、島根、岡山、広島、山口)の情報をご紹介していきます!
※お願い:記事の掲載情報は順次追加予定です。この記事に掲載のない酒蔵で、上記の条件を満たしているところがありましたら、ぜひ以下のフォームからお知らせください。
https://forms.gle/xdqJFPK2VQRxoRKT7
鳥取県
千代むすび酒造(境港市)
鳥取県産の酒米を自家精米し、仕込み水は人里離れた環境に汲みに行くなど、素材にこだわる蔵元です。伝統を守りながらも、進歩・発展を続け、鳥取から世界にはばたく日本酒造りに取り組んでいます。酒蔵見学では、そんな熱心な職人の様子を間近で見ることができます。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 鳥取県境港市大正町131 |
予約要否 | 要予約(スタンダードコース:3日前までに電話にて プレミアムコース:一週間前までに電話にて) |
営業時間 | 10:00~、14:00〜 |
定休日 | - |
料金 | スタンダードコース:1000円 プレミアムコース:3000円 |
内容 | ミニ講座、酒蔵内部の見学、テイスティング(試飲内容は選択コースにより変化) 所要時間:約60分 |
その他 | 見学人数は1回10名まで |
URL | https://www.chiyomusubi.co.jp/syuzou_k/index.html |
電話番号 | 0859-21-8802 |
稲田本店(米子市)
延宝元(1673)年創業、300年以上続く鳥取県米子市の老舗の酒蔵です。昭和6(1931)年には全国に先駆けて「冷やして飲む」お酒を開発・発売するなど、革新的な取り組みを続けてきました。そんな酒造りの設備や歴史を、見学通路から自分のペースで回ることができます。見学後には試飲サーバーでのきき酒も。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 鳥取県米子市夜見町325-16 |
予約要否 | 要予約(3日前までに予約フォーム・電話にて) |
営業時間 | 9:00~16:30 |
定休日 | 土・日・祝日 |
料金 | 無料(試飲料金別) |
内容 | 酒蔵の歴史、酒造りの工程の見学、試飲 所要時間:約30~40分 |
その他 | 土・日・祝日の場合、15~20名での予約のみ対応(予約状況によって対応不可な場合あり) |
URL | https://www.inata.co.jp/tour |
電話番号 | 0859-29-1108 |
島根県
米田酒造(松江市)
14年間、日本航空国際線ファーストクラスの搭載酒に選ばれていた「空飛ぶ日本酒」の実績を持つ銘柄「豊の秋」を醸す酒蔵です。丸みのある味とすっきりとしたのど越しは、海外からの観光客にも大人気。見学の際には、古い酒造用具の展示や実際の作業風景を見学できます。酒蔵から徒歩5分の店舗では試飲も可能なため、じっくり味わって納得の1本を購入できます。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 島根県松江市南田町41番地 |
予約要否 | 要予約(3日前まで電話・メールにて) |
営業時間 | 1月~4月、時間は予約時に要確認 |
定休日 | 不定休 |
料金 | 無料 |
内容 | 酒造りの工程の見学 所要時間:酒蔵見学30〜60分 |
その他 | 1グループ10名程度まで |
URL | https://shimane-sake.or.jp/sakebrewery/yoneda/ |
電話番号 | 0852-22-3232 |
岡山県
菊池酒造(倉敷市)
岡山が誇る「雄町」をはじめとする酒造りに適した米と、優れた水質を誇る高梁川水系の水で品質を重視した酒造りを続けています。酒蔵見学では、モーツァルトの音楽が流れる蔵の中で行われるこだわりの酒造りの様子をビデオで鑑賞し、醸造元ならではの銘柄を試飲できます。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 岡山県倉敷市玉島阿賀崎1212 |
予約要否 | 要予約(3日前までに電話にて) |
営業時間 | - |
定休日 | 土・日・祝日(冬季は土曜日も可、その他要相談) |
料金 | - |
内容 | 酒造りの工程に関するビデオ鑑賞、試飲など 所要時間:約15分〜 |
その他 | 対応可能人数:2~15名程度 |
URL | http://kikuchishuzo.co.jp/making/ |
電話番号 | 086-522-5145 |
広島県
賀茂鶴酒造(東広島市)
創業150周年、東広島の地で妥協のない酒造りを続けています。戦後の米不足の際にも、一号蔵でサイダーを製造し、営業を続けてきました。そんな一号蔵を酒造り資料の展示とお酒の直売所へと改装。酒造りの解説や道具の展示をはじめ、日本酒・スイーツ・グッズの販売も行い幅広い層の方が楽しめる施設です。。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 広島県東広島市西条本町9-7 |
予約要否 | 不要(10名以上の団体の場合、予約フォームから要予約) |
営業時間 | 平日9:00~18:00・土日祝10:00~18:00 |
定休日 | お盆、年末年始、その他酒まつり前など臨時休業あり |
料金 | 無料 |
内容 | ビデオ上映、酒造道具の展示、試飲 所要時間:約40分~ |
その他 | お酒、スイーツ、グッズ販売あり |
URL | https://www.kamotsuru.jp/tour/ |
電話番号 | 082-422-2122 |
白牡丹(はくぼたん)酒造 本社見学室(東広島市)
広島酒の中でも古い歴史を持つ日本酒「白牡丹」を代表銘柄とする酒蔵です。狂歌師・蜀山人(大田南畝)や文豪・夏目漱石もその酒を愛し、書き残したほど。本社見学室では、酒造りの道具や商品を展示し、また直売所ならではの試飲も可能です。本社社屋内には1830年代に建てられた天保蔵もあり、季節によってはイベントが開催されています。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 広島県東広島市西条本町15-5 |
予約要否 | 予約不要(10名以上の団体の場合、要予約) |
営業時間 | 土曜日10:30~16:00 |
定休日 | 平日、4~10月の第2、第4土曜・祝祭日 |
料金 | 無料 |
内容 | 酒造用具、絵画等の展示、仕込み水の井戸の見学など |
その他 | 蔵元限定商品などを販売する直売所あり |
URL | https://www.hakubotan.co.jp/sakagura/entry-19.html |
電話番号 | 082-422-2142 |
賀茂泉酒造(東広島市)
※2023年11月現在、新型コロナウイルスの影響のため見学受け入れを停止中です。
大地の恵みと広島杜氏伝承の技を守り、醸されているのが「賀茂泉」。第1次地酒ブームの際には、日本全国へ純米醸造酒普及のために意欲的に活動しました。酒蔵見学では、訪れる人の希望に合わせた見学プランを提案することが可能。解説付きの見学、試飲や買い物もできます。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 広島県東広島市西条上市町2-4 |
予約要否 | 要予約(1週間前まで) |
営業時間 | 平日8:30~12:00、13:30~16:00 |
定休日 | 土・日・祝日 |
料金 | - |
内容 | 酒造りビデオ鑑賞、醸造蔵の見学、解説、試飲など 所要時間:1時間30分 |
その他 | 対応可能人数:1~40名未満(20名以上の場合2グループに分かれる可能性あり) |
URL | https://www.kamoizumi.co.jp/kura/index.html |
電話番号 | 082-423-2118 |
福美人酒造(東広島市)
酒造りに適し、古くから「酒都」と名のつく西條(現在の西条)。その中でも特に酒造りの技術が高く、多くの人が酒造りを学びに来たため、「西條酒造学校」とも呼ばれていた酒蔵です。「恵比寿蔵」、「大黒蔵」の2つの蔵を持ち、赤レンガの煙突がそびえ立つ恵比寿蔵は常時見学が可能。試飲販売もあり、ここだけの1本に巡り合えます。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 広島県東広島市西条本町6-21 |
予約要否 | 不要 |
営業時間 | 9:00〜16:00 |
定休日 | 不定休 |
料金 | 無料 |
内容 | 酒造り用具の展示、試飲販売など |
その他 | - |
URL | https://www.fukubijin.co.jp/kura_info.html |
電話番号 | 082-423-3148 |
藤井酒造 酒蔵交流館(竹原市)
「第一回全国清酒品評会」で最優秀第一位を受賞した銘柄「龍勢」を醸す、全量純米での酒造りをする蔵です。酒蔵交流館は、使わなくなった旧仕込蔵を地域の交流の場として開放したことから始まりました。江戸時代の雰囲気がそのまま残る酒蔵の中で、日本酒の試飲、雑貨などのおみやげ販売を行っています。不定期でコンサートなどのイベント開催も。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 広島県竹原市本町3-4-14 |
予約要否 | 不要 |
営業時間 | 11:00~16:00 |
定休日 | 月曜日(祭日の場合は翌日)・元旦 |
料金 | 無料 |
内容 | 日本酒の試飲、雑貨などのおみやげの販売など |
その他 | 不定期にコンサートや催しあり |
URL | https://www.fujiishuzou.com/sakagurakouryukan/ |
電話番号 | 0846-22-5158 |
千福 酒工房せせらぎ(呉市)
創業者・三宅清兵衛の女性を敬い、大切に想う気持ちから、彼の母「フク」と妻「千登」から一文字ずつもらい「千福」という銘柄が誕生。広島で生まれ、世界でも評価される酒となりました。工場では、お酒の充填やラベル貼り、箱詰め作業など、商品ができるまでの流れを通路から見学することができます。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 広島県呉市本通7-7 |
予約要否 | 要予約(2日前まで電話にて) |
営業時間 | 月〜金曜日:14:00〜 |
定休日 | 土日祝日・お盆・年末年始・GW |
料金 | 大人:1100円、20歳未満:550円、未就学児:無料 |
内容 | 酒造りの動画視聴、見学通路から充填・ラベル貼りなどラインの見学、きき酒体験 所要時間:約60分 |
その他 | 対応可能人数:6名以下 |
URL | https://sempuku.co.jp/shop/seseragi/ |
電話番号 | 0823-22-3838 |
山口県
酒井酒造(岩国市)
※2023年4月現在、新型コロナウイルスの影響のため見学受け入れを停止中です。
岩国の名所でもある、錦川にかかる五連の反り橋「錦帯橋」に由来した名の銘柄「五橋」を持つ酒蔵です。「当たり前のことを当たり前にやる」を信念に、ていねいな酒造りを続けています。酒蔵の見学は、歴史の重みも一緒に感じられる場です。時期を見て、見学内容を相談することが可能という、独自の見学形式を採用しています。。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 山口県岩国市中津町1-1-31 |
予約要否 | 要予約(1週間前までに予約フォームにて) |
営業時間 | 6月〜9月の10:00〜12:00、13:00〜16:00(5月・10月・11月は第2、第4土曜の13:00〜16:00のみ可) |
定休日 | 12月~4月 |
料金 | 無料 |
内容 | 酒造りの工程の見学、直売所での販売 |
その他 | 対応可能人数:1~20名 |
URL | https://www.gokyo-sake.co.jp/visit |
電話番号 | 0827-21-2177 |
旭酒造(岩国市)
日本酒好きでなくても、一度は名前を聞いたことのある銘柄「獺祭」を醸す酒蔵です。設備や生産力の増強に力を入れており、酒蔵見学では、その増強を反映する広く充実した作業エリアと、多くの人手で酒造りを行っている様子を間近で見学できます。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 山口県岩国市周東町獺越2167-4 |
予約要否 | 要予約 |
営業時間 | 金曜日:14:00〜、土・日・祝日:10:00〜と14:00〜 |
定休日 | 月〜木曜日 |
料金 | 白衣代300円、有料試飲代300円 |
内容 | 酒造りの工程の案内・見学、試飲 所要時間:約1時間 |
その他 | 1回の見学につき5名まで対応可、飲酒しての来場禁止 |
URL | https://www.asahishuzo.ne.jp/tour/ |
電話番号 | 0827-86-0120 |
長州酒造(下関市)
下関市菊川町に最後に残った造り酒屋「児玉酒造」から事業継承し、2019(令和元)年に新たに生まれた酒蔵です。新設された酒蔵は木造2階建てで、四季醸造もできるようになっています。見学通路から酒造りの工程を見て回れるほか、麹カフェも併設。カフェでは銘柄「天美」の飲み比べセット(おつまみ付き)のほか、女性杜氏が直々に仕込んだ甘酒や、仕込み水を使ったコーヒーも提供しており、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 山口県下関市菊川町吉賀72 |
予約要否 | 不要 |
営業時間 | 10:30〜16:00 |
定休日 | 見学通路、麹カフェ:月〜金曜日定休(祝日は営業) 直売所:月曜日定休 |
料金 | 無料 |
内容 | 見学通路からの酒蔵見学など |
その他 | 敷地内に麹カフェ、酒蔵図書館あり。団体の見学は6名まで。 |
URL | https://choshusake.com/ |
電話番号 | 083-287-0165 |
まとめ
100年ものあいだ途切れずに使い続けられている唯一の酒米「雄町」の産地である岡山県や、日本屈指の酒どころである広島県、弥生時代から多様な酒造りが伝わり「日本酒発祥の地」を謳う島根県など、中国山脈に磨かれた軟水気味の水系に育まれており、酒造りが盛んな中国地方。軍港が近いためか、第二次戦時中も戦艦に積む日本酒を造りを続けていた史実など、背景に近代の歴史が刻まれている銘柄もあります。
そのなかでも酒蔵ごとに展示や説明などの内容はまったく異なっており、それぞれの個性や歴史が現れています。もし酒蔵見学してみたい!と思ったら、ぜひ上記の情報を参考にしてみてください。
※新型コロナウイルス感染対策や、仕込み作業の関係で、営業時間や見学システムの変更が生じる場合があります。見学の際は必ず対象施設の公式サイト等で最新情報をご確認いただくようお願いいたします。
※お願い:記事の掲載情報は順次追加予定です。この記事に掲載のない酒蔵で、下記の条件を満たしているところがありましたら、ぜひ以下のフォームからお知らせください。
https://forms.gle/xdqJFPK2VQRxoRKT7
・日本酒を造っている酒蔵であること
・見学や観光を歓迎していること
・(できれば)説明や資料等、コンテンツが充実していること
・(できれば)予約がオンライン等で簡単、または不要であること
【シリーズ:見学・観光におすすめの酒蔵まとめ】
北海道・北東北(青森、岩手、秋田)編
南東北(宮城、山形、福島)編
北関東(茨城、栃木、群馬)編
南関東(埼玉、千葉、東京、神奈川)編
北陸・甲信越(山梨、長野、新潟、富山、石川、福井)編
東海(静岡、愛知、岐阜、三重)編
関西(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)編
中国(鳥取、島根、岡山、広島、山口)編
四国・九州(香川、愛媛、徳島、高知、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分) 編
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