日本酒の「精米歩合」とは?

日本酒のラベルに「精米歩合◯◯%」と書かれているのを見たことありませんか?

精米歩合は日本酒の味わいや香りに大きく関わってきます。また「純米大吟醸」や「吟醸」といった名称を名乗れるのか否かということにも影響します。精米歩合を学ぶことで、より深い理解のもと日本酒を選ぶことができるようになるので見ていきましょう。

精米歩合とは?

精米歩合とは、お米をどの程度削ったかということを表しています。削った後に残ったお米の割合が精米歩合なので、精米歩合60%であればお米を40%削ったということを意味しています。

精米は、以下のような専用の精米機を使って処理をしていきます。

精米機

最近は精米機の機能も向上してきており、お米の90%以上を精米することができるようになったり、扁平精米という効率的にお米の不要部分を削り取る技術も出てきています。

精米歩合が日本酒に与える影響

そもそも日本酒を造るときに、なぜお米を削るのでしょうか。

お米の外側には、たんぱく質や脂質などが含まれています。たんぱく質や脂質が多く入り込みすぎると、日本酒の味わいや香りに悪い影響を与えてしまうことがあるため、そのような成分を除去するために削るのです。

食用米が10%程度削られるのに対し、日本酒に使われるお米は30%以上削ることがほとんどです。

精米歩合が高い(お米をあまり削らない)日本酒は、複雑で雑味の多い濃醇な味わい、そしてお米を炊いたようなふくよかな香りのするものが多いです。

一方で、精米歩合が低い(お米を多く削る)日本酒は、雑味が少なくスッキリとした味わいで、華やかでフルーティーな香りを持つ傾向にあります。中には精米歩合1%(玄米の99%を磨いたもの)のような日本酒も存在しています。

一般的に、精米歩合が低い日本酒の方が価格が高いです。なぜならお米を多く削る分、精米歩合の高い日本酒よりも多くの原料を必要とするからです。

特定名称へ与える影響

特定名称とは、日本酒を分類する方法の一つです。「純米吟醸」や「大吟醸」などの言葉を目にしたことある方も多いのではないでしょうか。

特定名称は「精米歩合」と「醸造アルコールを添加(アル添)しているか否か」の2つを軸に分類したもので、日本酒の分類方法としては最も有名でしょう。以下のように、精米歩合が高いか低いかで名乗ることのできる特定名称が変わってきます。

特定名称 精米歩合 アル添?
純米酒 規定なし 添加なし
特別純米 60%以下 添加なし
純米吟醸 60%以下 添加なし
純米大吟醸 50%以下 添加なし
本醸造 70%以下 添加あり
特別本醸造 60%以下 添加あり
吟醸 60%以下 添加あり
大吟醸 50%以下 添加あり

まとめ

以上、精米歩合とは何かについて説明しました。

精米歩合を理解していれば、精米歩合の高低によって、ザックリとですが濃醇か淡麗かなどといったことが推測できます。また、「純米酒」「大吟醸」といった名前がどのような意味を持つか分かると思います。

日本酒を詳しくなりたい方にとって、「精米歩合」はまず覚えておくべき重要項目と言えるでしょう。

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